8/24 頸椎セミナー in 熊本⑤(最終回)
8/24(土) 熊本市、鶴田病院の理学療法士、中川翔太先生を中心とする勉強会、頸椎セミナー第5回(最終回)を九州中央リハビリテーション学院にて開催しました。
最終回のテーマは、
筋機能評価・運動療法
deep neck flexor(頭長筋・頸長筋)とdeep neck extensor(後頭下筋群、頸半棘筋)の筋機能評価ならびに如何にこの筋群を活性化させるためのアプローチ方法を、そして姿勢管理、眼球運動のトレーニングも含めて話をさせていただきました。
Falla・Farina(2007)によると、痛みが生じると筋性質や運動制御方式が変わり、その結果、
- 持久力の低下
- 易疲労性の増大
- 筋力低下
- 固有感覚の変化
- 筋の協調性の再編成 が起こると報告されています。
そのため、頸部深層筋を活性化させ、表層筋との協調性が必要となります。
cranio-cervical flexion test(Jull test)として、スタビライザー(チャタヌガ製)を用いることがフォーマルなテストですが、その器具を用いずに評価を行いました。
『動作遂行能力と保持能力を評価すること』
覚えておいてください。
頸部深層屈筋群同様、伸筋群の後頭下筋群、頸半棘筋・多裂筋の筋機能評価の方法についても呼吸ができることが絶対的な条件ですので、力ませた状態での動作をチェックすることも忘れないでください。
そして、アプローチ方法も
まずは低負荷で呼吸ができる状態で筋を活性化してください。
運動強度を上げても呼吸ができていなければいけません。
あとは、
肩甲骨の安定性(Scapular Control)
肩甲骨を正しい位置にコントロールできるかどうかの評価も重要です。
そのため、徒手による評価の方法、ハンドリングを練習してください。
トレーニングは、前鋸筋や僧帽筋の強化してください。
さて、いよいよ本セミナーの最後のアプローチとして、
姿勢管理として眼球運動トレーニング
その評価として、
- 関節位置誤差テスト
- 注視テスト( Gaze stability test )
- 円滑眼球追跡テスト( Smooth pursuit neck torsion test ; SPNT )
その評価に基づき、色んなシートを用いたトレーニングを紹介しました。
ぜひ、皆さんも使ってください。
この頸椎セミナーを終えるにあたって
4月から5回に渡って頸椎セミナーを行いました。
主催者である中川翔太先生から頸椎について学ぶ機会が少ないとのことで、昨年の腰椎セミナーに続き、今回セミナーをお受けいたしました。
前コースから継続して受講してくださった方、また今回初めて受講してくださった方、ありがとうございました。
勤務調整しながらの受講はさぞかしご苦労されたことと思います。
それでも目の前にいる患者さんのために何かしたいとの思いがしっかりと伝わってきました。
セミナー終了間際に話しましたが、
ぜひインプットしたことをアウトプットするようにしてほしいと願うばかりです。少しでもいいので患者さんの変化を一緒に感じられるセラピストになってください。
お礼
主催者の中川先生をはじめスタッフの皆様、ありがとうございました。
終了後に懇親会まで開いていただきありがとうございます。
このセミナーの開催には中川先生の同期の皆様の協力なしにはなかったことです。
古い表現ですが、同じ釜の飯を食った仲間、同期が近くにいることは素晴らしいことですね。
お互いいい刺激になって、切磋琢磨しているなと感じました。
同期だからこそ、なんでも言い合える、そんな関係でいて欲しいものです。
また、お会いできる日を楽しみにしております。
ありがとうございました。