6/9 リハビリ屋セミナー 関節病態運動学シリーズ –歩行・動作−

2019年06月10日

セミナー ブログ

6/9(日)リハビリ屋(長崎・大村市)主催の関節病態運動学シリーズ〜歩行・動作〜が開催されました。

今回は、①歩行、②寝返り・起き上がり動作、③立ち上がり動作の3つのテーマで話をさせていただきました。

① 歩 行

歩行における足部の重要性を説明し、前足部・後足部の回内および回外の動きが確保されないと歩行に必要な骨盤や股関節の動きに影響することを実技を通して理解を深めていきました。

第一歩目に視点を向ける

まずは、第一歩目の振り出し脚および支持脚の足部の動き、それに伴い大腿筋膜張筋の筋活動の特異性があり、これらが機能しないと第一歩に支障が起こり、その後の連続した歩行にも変化を及ぼしていくことが予想されます。
したがって、随意的に近い歩行の第一歩目に視点を向けることも必要です。

足内在筋の筋活動を高める

歩行時の足圧中心(COP)を円滑に小趾側から母趾側へ移行するには、小趾外転筋の筋活動が必要になります。また、母趾外転筋も前足部の回内を生み出すために必要です。これらの筋活動は立脚中期以降に重要な役割を果たすため、足内在筋へのアプローチをしっかり行ってください。

② 寝返り・起き上がり動作

今回のセミナーでは、起居動作における動作観察のポイントとして、上半身重心の円滑な動きがどこで途絶えているのかに着目してもらうことに重点を置きました。

円滑な上半身重心の移動には正の加速度が生じますが、負の加速度が生じるポイントを見極め、そこにどのような戦略を持って上半身重心を移動させようとしているのかを観察・分析することでアプローチの視点が変わってきます。

③ 立ち上がり動作

下腿の前傾、膝の動き

下腿の前傾をコントロールするためには、足関節背屈可動域の確保、前脛骨筋と下腿三頭筋の協調した収縮機能が必要です。それによって足圧中心COPの移動が円滑になります。

骨盤前傾、体幹伸展

また体幹の前傾も必要にはなりますが、その際骨盤の前傾を伴うことも重要です。円背のある高齢者では、多くは骨盤後傾位となっていますので体幹前傾すると身体重心は後方へ移動するため円滑な動きに支障が出ます。

したがって、座面から殿部が離れる際、骨盤前傾と体幹伸展の維持が必要です。

今回は、動作観察における観察ポイントを中心に講義・実技を行いました。参加していただいた皆さんの積極的な姿勢にはいつも感銘しています。これも主催者である冨永先生の患者様に選べれるセラピストを作りたいとの想いの表れと思います。今後とも宜しくお願いします。

朝からとんでもないことが。

さて、セミナーは無事に終わりましたが、セミナー開始前に思わぬアクシデントが・・・。

朝、長崎に向かう高速道路で、アクセル踏んでもスピードが出ない。エンジンルームから不吉な音。水温計の異常な高騰。もしかして・・・

やはり、オーバーヒート。

近くのインターチェンジを出て、車屋さんに電話。そして、冨永先生に電話。セミナー中止の申し出するも「ちょっと、待って」。大分から長崎に向かっていた大分市の猿渡整形外科のPT岡本先生が急遽迎えに。それも佐賀県武雄市付近を走っていたところを引き返していただくことに。「ありがたい・・・。」

岡本先生の到着後、間もなく車屋さんの車載車も到着。愛車を横目で見ながら長崎へ向かい、会場に着いたのは、当初予定の約50分遅れ。

「皆さん、申し訳ございませんでした。」
岡本先生と同乗の衛藤先生、貴重な時間をすみませんでした。

車のトラブル懲り懲りですね。
皆さんも遠出の際は点検を怠らずに、安全運転で。

次回は7/14(日)、肩関節編です。
宜しくお願いします。